はしがき
絵
作業工程の決まりきった変哲のない少し或いはすごく歪な球を繰り返し作っていると、さまざまなイメージが「雑草」のように、湧いては消え、消えては湧きます。そんな湧いては消え、消えては湧くイメージは「雑想」なんだなあと思いました。「雑想」には、おもしろいものとおもしろくないものが入り混じっていて、まさに玉石混淆ですが、玉でも石でもかまわず、忘れてしまわないように雑記帳にスケッチしておきます。気分しだいで、玉より石のほうが美しいと思える場合もあるからです。美術品より路傍の石ころのほうが美しいと思える場合もありますよね。
名も無きも 自由気儘に 旅するに 何をか思う 路傍の石ころ
名花より雑草のほうが美しいとも思える場合もありますよね。
名も無きに 今日を気楽に 生く草の なお美しや 花もて笑う
なんてね。☆
字
墨を磨って筆で文字を書く
真っ白な紙面に墨がおりる
緊張はするものの清く快い
私の好きな言葉のかたちは
私の選んだ言語の意味さえ
私の好きな人へ送る恋文か
径を往く時の流れのような
はかなく淡い夢見るような
思いか望みか願いか祈りか
なんちゃってお習字をする
文
詩なども書いたりします。
おはようございます 今日は良い天気ですね そうですね 寒くなりましたね そうですね お元気ですか 元気です どちらへお出かけですか ちょっとそこまで さようなら お気をつけて ではまた またお会いしましょうね
なんて、
書いたりします。
詩は、端的に言えば、感情表現、心象風景描写なんだろうけれど、それとばかりは言えないから、これは詩なんだと思いこむのが肝心なんだろうなと思っています。文才もたいしたことないのだから、これも詩なんだと、散文詩なんだ、と思うようにしています。